83歳の父との時間

少し前に父が毎日のように通っている喫茶店に一緒に行ってきました。

間質性肺炎の父は昨年まではなんとか頑張ってチラシ配りのバイトをしていたのだけど、今年に入ってからは乗っていた原付バイクも車も手放してとうとう仕事の方は完全引退しました。

呼吸の方もだいぶ苦しくなり、ちょっと歩くだけで息切れするので24時間酸素吸入が必要な状態に。

趣味が仕事みたいな人なので、生き甲斐がなくなってこのままどんどん弱ってしまうのかと思っていた私だけど、介護制度を利用した電動のシニアカーをレンタルして今度はそれが父のマイカーになりました。

酸素ボンベを背負って雨が降らない限りほぼ毎日出かけていると母から聞いた時には、どこまでも生きる意欲が強い父にちょっと感心してしまった。

その喫茶店は85歳のおばあさまが一人でやっているらしく、今は会員制で常連の人しか入れないとのこと。

コーヒーが大好きで、人生の後半には美味しいコーヒーを出すお店をやりたいと30年前に自宅を改装して始めたのだそう。

サイフォンで入れた本格的なコーヒーにロールケーキも出してくれました↓

それ以外にもちょっとしたお菓子がテーブルの上に置かれていて、なんか名古屋のモーニングを思わせるような(噂でしか知らないけど)至れり尽くせりなおもてなし。

昔、テレ朝でやってた倉本聰原作の「やすらぎの郷」ってドラマがあったけど、なんとなくその世界観を思わせるような高齢者たちの憩いの場みたいな素敵な喫茶店。

85歳とは思えない若々しい店主のおばあさまは、海外旅行も何度も行ったし、夢だった喫茶店も含めてやりたいことは全部やって今は何の欲もないのよ~とさらっと笑顔で言っていました。

人はなぜ病気になるのか?ということをずっと考えてきた私にとって、歳を取っても元気でいられるヒントを教えてもらったような気がしました。

以前ドイツに住んでいたことがある私と向こうの話をするのも楽しみにしてくれていたようで、ローテンブルグの街並みが描かれた絵もいただきました。

普段は頑固な父もここでは母への感謝の言葉ばかり言っているらしく、なんかとっても良い人に思われていたのがちょっと可笑しかったけど(笑)

何度か危険な状態になり入院もして、それを乗り切って今もなお生かされている父を見ていると、生命力の強さだけじゃない何かに守られているような気がしてならない。

私も時々施術や遠隔ヒーリングをしてあげてるけど、きっと見えない存在たちがサポートしてくれているんだろうなと。

でも、呼吸が苦しくなる進行性の病気なので本人はしんどそうだし、せめて苦しさを和らげてあげられたらとは思う。

ここ最近は特にそんな思いが強くなっていて、父の遠隔ヒーリングもけっこう長めにやっていました。

父に意識を合わせてエネルギーを感じていたら、途中から私の右手が勝手に動き出して、肺やら脾臓やら体を調整してくれている感覚になり。

見えない存在がサポートしてくれているんだと思ったら、それがとにかくありがたくて涙が出てきた…

遠隔ヒーリングをした日の夜は、父は途中で目が覚めることなく朝までぐっすり眠れたらしいと母が後で教えてくれました。

治らない病とは言われているけど、どこかに一筋でもいいから希望の光があってほしい。

自分の体を通したヒーリングのエネルギーでその役に立つことができるなら、喜んで体を差し出したい。

そんな風に思いながら、これからも父のサポートをしていこうと心に誓いました。

お気に入りの場所で美味しいコーヒーが飲めて、父にとっても特別な場所があって本当によかった♪

カテゴリー